もし、火事がおきて自分で最初にできることといえば、消火器などを使って火を消すということ。消火器のことをちょっと調べて見ると、加圧式、蓄圧式、粉末系、水系といった違いがあるということがわかりました。
家にある消火器を見てみると、加圧式の粉末系消火器でした。結構、年数が経つものでもうすぐ使用期限が切れる予定。
加圧式の消火器は、以前ニュースでときどきでていましたが、屋外に設置されていて管理が悪いものが、破裂して死亡事故が起きたなんてこともありました。
加圧式消火器は、普段は消火器本体には圧力がかかっておらず、安全ピンを抜いてレバーを握ると加圧用ガスボンベに穴が開いて、本体内に圧力がかかって消化剤を噴出させるというものです。内部にかかるガス圧は、プロパンガス容器(約0.8MPa)よりも高い圧力(約1.0~1.5MPa)が瞬時にかかるということで、管理が悪い消火器で本体が腐食していた場合、破裂する可能性があります。
私の家にあったものは、室内での保管でしたので、容器本体の腐食はないようでした。
現在発売されている家庭用消火器を見ていると、一部でまだ加圧式の取扱いをしているところもありますが、メインは破裂の心配がない蓄圧式になっています。
蓄圧式消火器は、常時本体内に窒素ガスの圧力がかかっています。もし本体に不具合がでた場合は充填されている窒素ガスが少しずつ抜けていくため破裂の心配はありません。破裂の心配はありませんが、少しずつ窒素ガスが抜けるといざというときには使い物になりませんので、レバー近くに圧力ゲージがついており、消火に必要な適正な圧力が維持されているかが確認できます。
蓄圧式の消火器は、粉末系、水系ともに発売されています。価格は、想像していたものよりはるかに安く販売されています。
例えば、「ABC粉末消火器 10型 蓄圧式」という、薬剤が3.0kg入ったもの(総重量約5.0kg)のものが、約4千円程度で販売されています。もちろん、きちんとしたメーカー品ですし、使用期限が十分にあるものです。
水系(強化液)タイプは、粉末系タイプより価格があがります。薬剤2.0L(2.24kg)、総重量約4.4kgのもので約8千円ぐらいです。
てっきり何万円をするものだと思っていましたから、安心のためにも複数個購入しようかと思います。
追加で購入するものは、蓄圧式の水系(強化液)タイプのものを購入したいと思ったのは、この動画を見たからです。
この動画の説明にありますが、粉末消火器は消火対象の形状や風向きなどの条件によって窒息効果が発揮できない場合は消火が難しいということですので、水系(強化液)タイプは、1本は持っておきたいですね。
強化液消火器 | 粉末消火器 | |
---|---|---|
消火効果 | 冷却効果 抑制効果 |
窒息効果 抑制効果 |
ちなみに、日本消火器工業会に記載されている一般的な家庭用消火器の粉末系、水系タイプの特性の違いです。
粉末系消火器 | 水系消火器 | |||
---|---|---|---|---|
火災種類 | 燃焼物 | ABC粉末 | 強化液 | 中性強化液 |
A火災 | 木製品・紙・繊維製品・ゴム・樹脂など | ○ | ○ | ○ |
B火災 | ガソリン・灯油・てんぷら油など | ○ | ○ | ○ |
C火災 | 通電中のコンセントなど | ○ | ○(霧状) | ○(霧状) |
消火薬剤の特徴 | リン酸アンモニウムを主成分とした美粉末で、炎の抑制効果が高く素早い消火ができます。 | 炭酸カリウムを主成分とした水溶液で、冷却と抑制効果により消火し、再燃焼を防止します。 | 優れた浸透性により消火しにくい樹脂類や繊維類に効果があり、粉末消火器と併用すると効果的です。 | |
非常によく消火できるもの | 一般的な燃焼物 | 天ぷら油火災 | 繊維、樹脂類など |
皆さんも是非、お家にある消火器を確認して、強化液タイプも揃えてみてください。
【蓄圧式粉末消火器】
【蓄圧式中性強化液消火器】