住宅火災の出火原因1位は「コンロ火災」。その火災を防ぐためにできる2重の対策。

消防庁で公開されている「平成27年(1月~12月)における火災の概要(概数)(平成28年4月26日)[PDFファイル]」を見ると、住宅火災の原因1位は、「コンロ火災」となっています。

下の表は、資料にあった住宅火災の原因別比率です。私も一度だけ火災になったりしたことはありませんが、お湯を沸かしていてそのまま空焚きしてしまったことがあります。もしあれが、天ぷらをしていたときだったとしたら、炎が上がっていた可能性が・・・

平成27年1月~12月
原因別 住宅火災
件数 構成比
こんろ 2,278 18.90%
たばこ 1,502 12.50%
放火 986 8.20%
ストーブ 928 7.70%
放火の疑い 468 3.90%
配線器具 521 4.30%
電灯電話等の配線 426 3.50%
電気機器 312 2.60%
灯火 368 3.10%
たき火 131 1.10%
電気装置 55 0.50%
マッチ・ライター 215 1.80%
火あそび 152 1.30%
溶接機・切断機 37 0.30%
風呂かまど 162 1.30%
煙突・煙道 108 0.90%
取灰 85 0.70%
焼却炉 38 0.30%
火入れ 62 0.50%
6 0.00%
ボイラー 39 0.30%
かまど 22 0.20%
排気管 8 0.10%
こたつ 43 0.40%
内燃機関 2 0.00%
衝突の火花 0 0.00%
その他 1,310 10.90%
不明・調査中 1,766 14.70%
合計 12,030 100.00%

◆コンロ火災を防ぐための対策:その1-Siセンサーコンロの使用

これ、私、全然知りませんでしたが業界自主規制として、平成20年4月より製造されるガスコンロはすべてのバーナーにセンサーを搭載したSiセンサーコンロになっています。(一部、持ち運びのできる卓上ひと口コンロを除く、すべての家庭用ガスコンロ)

参考:一般社団法人日本ガス協会-Siセンサーコンロ
サイトより画像拝借
Siセンサーコンロの安全便利機能

ガスコンロの中央にセンサーの金属がありますが、煮こぼれなどでセンサーが汚れている場合、センサーに触れる鍋底側が、汚れている場合、正確に温度計測ができなくなってしまうことがあるようなので、常に綺麗にしておく必要があります。

ガスコンロって、そうそう買い換えるものでもないと思いますが、Siセンサーのついていないガスコンロを使用している場合は、買い替えを検討してみてはいかがでしょう?

火災を起こさないための安全対策として考えれば、買い替えでもそれほど高くない。

◆コンロ火災を防ぐための対策:その2-自動消火装置の設置

既にSiセンサーコンロを使用している人にとっては、2重の安全対策になると思いますが、コンロ火災用の自動消火装置です。いくつかの会社から発売されています。Siセンサーコンロを使用していても、お手入れが悪いと動作しないこともありますので、自動消火装置で2重の安全対策がお勧めです。

ひとつめは、

セコムからでている「トマホークジェットアルファ

レンジフード内に設置するタイプです。

作動している動画を見ていると、少し気になったのは、トマホークジェットアルファが作動するとかなり勢いで消化剤が散布されます。散布されると、一瞬炎も広がる感じになりますが、これ、もしも火災に気が動転して自分でなんとかしようとコンロに近づいた際に、このトマホークジェットアルファが作動するとどうなってしまうのかということです。

もうひとつ気になったのは、セコムの製品紹介ページ上にある注意文言が小さい小さい。設置は簡単だから自分でもDIYで取り付けできそうですが、一番感じんな注意文言が小さいのはダメでしょう。

特に2番目の「2次災害防止のため、立ち消え安全装置(火が消えたときに自動的にガスをストップする機能)のついたコンロ以外には使用しないでください。」、これちゃんと読んでなければ、火が消えてからガス漏れってことになり、そのまま放置でへたしたらガス爆発だよね。

  • 本消火装置は住宅キッチン用ですので、業務用には使用しないでください。
  • レンジフード以外の機器には使用しないでください。
  • 2次災害防止のため、立ち消え安全装置(火が消えたときに自動的にガスをストップする機能)のついたコンロ以外には使用しないでください。
  • 消火装置に物をぶつけたり、無理な力を加える、物をぶら下げるなどは絶対にしないでください。
  • 消火装置の誤作動の原因となりますので、以下の事にご注意ください。
  • 1. 調理中は必ず換気扇を使用する。
  • 2. コンロの空焚きをしない。
  • 3. 調理の際、感知部に直接炎が当たらないようにする。
  • 事故・ケガの原因となりますので、消火装置作動中は、コンロに近づかないでください。
  • 消火装置作動後は、2次災害を防ぐため十分な換気を行ってください。

こういう安全性にかかわる製品は注意文言をぜひ大きな文字で書いてもらいたい。

2つめは、

モリタ宮田工業から発売されている「住宅用下方放出型自動消火装置 キッチンレオ/ホームレオ

住宅用下方放出型自動消火装置 キッチンレオ/ホームレオ

これは、取扱説明書(PDFファイル)を見ていると、正確に取り付けるには素人ではちょっと難しいかな。きちんと取り付けできないといざというときに動作しなさそうな気がします。
住宅用下方放出型自動消火装置 キッチンレオ/ホームレオ

3つめは、

初田製作所から発売されている「キッチンエース

キッチンエース:初田製作所

これは、取り付け位置には注意が必要ですが、配管とか面倒なことをしなくてもいいのがうれしい。
天ぷら油消火用簡易装置-取扱説明書(PDFファイル)
キッチンエースHKA10 天ぷら油消火用簡易装置

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